ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(アメリカ映画・2016年) |
<TOHOシネマズ西宮OS>
2016年12月24日鑑賞
2016年12月27日記
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監督:ギャレス・エドワーズ
ジン・アーソ/フェリシティ・ジョーンズ
キャシアン・アンドー(ベテランファイター)/ディエゴ・ルナ
オーソン・クレニック(帝国軍の野心溢れる高級将校)/ベン・メンデルソーン
チアルート・イムウェ(棒術・ボウガンの達人で盲目の戦士、フォース)/ドニー・イェン
ベイズ・マルバス(チアルートの相棒、マシンガンの達人)/チアン・ウェン
ソウ・ゲレラ(反乱軍の首領)/フォレスト・ウィテカー
ゲイレン・アーソ(科学者、ジン・アーソの父)/マッツ・ミケルセン
K-2SO(キャシアンの相棒)/アラン・テュディック
ボーディー・ルック(元帝国軍の貨物パイロット)/リズ・アーメッド
ダース・ベイダー/ジェームズ・アール・ジョーンズ(声)
2016年・アメリカ映画・134分
配給/ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
◆2016年1月10日に観た『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15年)(『シネマルーム37』未掲載)に私は星5つをつけたが、シネマルームには掲載しなかった。それは、長い間ずっと『スター・ウォーズ』シリーズの熱狂的ファンを自認している人が世の中に大勢いるのに、ほとんど『スター・ウォーズ』のことを知らない私が偉そうにその評論を載せるのを遠慮したためだ。
◆それから約1年後の2016年12月24日に観た『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』とタイトルされた本作も、レッキとした『スター・ウォーズ』シリーズの一作で、『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』(05年)(『シネマルーム8』121頁参照)と『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』(77年)をつなぐ、これまで語られることのなかった物語を映画化したものらしい。
ネット情報では、「『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』でレイア姫がR2-D2に託した帝国軍の最終兵器『デス・スター』の設計図は、いかにして反乱軍の手にもたらされたのかを明らかにする物語となり、一匹狼のヒロイン、ジン・アーソが反乱軍の仲間とともに、帝国軍からデス・スターの設計図を奪う決死のミッションに挑む姿が描かれる。」と書かれている。『スター・ウォーズ』シリーズのファンならそれを読めばすぐに「なるほど」と理解するはずだが、私には何のことやらサッパリわからない。
もちろん、本作は今年を代表するハリウッド映画の1本だから事前の宣伝は派手だし、当然客席もほぼ満席。私は何とか最後の一席(?)をキープして本作を鑑賞したが、その面白さはやはり一級品。したがって星4つをつけたが、私レベルの理解度で本作の詳しい評論を書くのは気が引けるため、あえてショートコメントに。
◆『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は、デイジー・リドリー演じる美しくかつ力強いヒロイン、レイが第1の注目点だったが、本作もそれと同じように、フェリシティ・ジョーンズ演じる美しくかつ力強いヒロイン、ジン・アーソが第1の注目点。朝日新聞夕刊の石飛徳樹氏の評論でも、「『希望』に続くヒロイン」というタイトルで、「いま、戦いの中心にいるのは女性だ。それを男性たちがサポートするという構造。必然的に女性たちにも激しいアクションの能力が求められる。」と書かれている。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』では、後半にハン・ソロとカイロ・レンとの父子(息子)の因縁と確執が大きなテーマとして浮上したが、本作では帝国軍に取り込まれ、デス・スターの開発への協力を余儀なくされた科学者の父親ゲイレン・アーソ(マッツ・ミケルセン)とその娘ジンとの愛と信頼というテーマが貫かれている。そのキーワードはゲイレンがわが娘のことを呼ぶ愛称「スターダスト」だが、ゲイレンはなぜそんな呼び方を・・・?
◆本作全般の大テーマは、もちろん帝国軍vs同盟軍or反乱軍の(軍事的)対立だが、その軍事力は圧倒的に帝国軍の方が強い。また、本作中盤から後半にかけては、ジンと共にジンの個性あるサポート役(?)として①反乱軍の優秀な暗殺者で、数々の修羅場をくぐりぬけてきたベテランファイターのキャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)、②キャシアンが帝国軍から奪い、彼の良き相棒になっているドロイドのK-2SO(アラン・テュディック)、③帝国軍に所属する貨物パイロットだったが、故郷ジェダが帝国軍に蹂躙されるのを目の当たりにして、正義感から反乱軍の元へ駆けつけたボーティー・ルック(リズ・アーメッド)、さらには④棒術・ボウガンの達人でジェダイのような高い戦闘能力を誇る盲目の戦士でフォースのチアルート・イムウェ(ドニー・イェン)、⑤マシンガンの達人で、常に盲目のチアルートの目となって行動を共にしているベイズ・マルバス(チアン・ウェン)らが登場するので彼らのキャラに注目!
◆しかして、本作中盤からクライマックスにかけては、ジンとジンをサポートする彼らが決死の覚悟でオーソン・クレニック(ベン・メンデルソーン)が指揮をとる帝国軍の本拠地に乗り込み、デス・スターの設計図の奪取を目指す大活劇がストーリーの中核となる。もっとも、彼らの大活躍にもかかわらず、ジンもそのサポート役もすべて死亡してしまうし、本作の後に描かれる『スター・ウォーズ』シリーズのように帝国軍の力はずっと強大だが、本作のラストが「希望(HOPE)」で終わるところがミソ。
現実の世界は混沌としたまま2017年を迎えるが、先が見通せない中でもせめて本作のように、「希望(HOPE)」を全面に押し出さなければ・・・。
2016(平成28)年12月27日記