太王四神記 第7話 都を追われて(韓国ドラマ・2007年) |
<梅田ブルク7>
2008年2月25日鑑賞
2008年2月27日記
3部族長の息子たちが人質に。それを盾にヤン王は退位し、タムドクの新王即位式を強行!そんな構図に王への不満が高まるのは当然で、さすが大長老の陰謀の冴えはすごい。また、ヨン・ガリョの煽動能力も相当なもの・・・。他方、都を追われたタムドクはある村で遂にキハと結ばれることに・・・。2人だけの静かな幸せを、それがタムドクとキハの願いだが、この激動の時代にそんな小さな幸せが許されるの・・・?
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監督:キム・ジョンハク
タムドク(後の第19代高句麗王・広開土大王、ファヌンの転生)/ペ・ヨンジュン
スジニ(ヒョンゴの弟子)/イ・ジア
キハ(タムドクの幼なじみ)/ムン・ソリ
ヨン・ホゲ(ヨン・ガリョの息子)/ユン・テヨン
ヤン王(オジジ)(18代高句麗王、タムドクの父、17代高句麗王の弟)/トッコ・ヨンジェ
ヨン・ガリョ(貴族の長、ヨン・ホゲの父)/パク・サンウォン
ヒョンゴ(ゴルム村の村長)/オ・グァンロク
火天会大長老/チェ・ミンス
チョク・ファン(騎馬隊長)/チョン・ジュファン
2007年・韓国ドラマ・58分
<第7話もサブタイトルの意味をしっかりと>
第7話のサブタイトルは『都を追われて』だから、かなりヤバイ。ついにタムドク(ペ・ヨンジュン)に危機が切迫してきたということか・・・?
他方、ヤン王(トッコ・ヨンジェ)も自ら王位を退き、タムドクの新王即位式を行うと宣言したものの、ヤン王によって息子たちを人質にとられていると誤解している3部族長たちは、「息子を返すのが先だ」と主張し、即位式への出席を拒否。そしてガリョ(パク・サンウォン)がそんな意見をうまく煽っていたから、ヤン王も苦境に。
そんな状況下、ヤン王から直接タムドクの警護を命じられた騎馬隊長のチョク・ファン(チョン・ジュファン)は、3部族長の息子たちの救出に向かったタムドクとスジニ(イ・ジア)に合流したものの、人質が閉じ込められている小屋を前にタムドクの命令を拒否。そればかりか、逆にタムドクを取り囲み、タムドクが命を捨てることが国のためだと自害を要求する大変な事態に。こんな危機的状況の中、さてタムドクは・・・?
<3日間の誤差が遂に明らかに>
第7話に至って、タムドクの出生についての「3日間の誤差」についての真実が明らかになる。すなわち、ホゲ(ユン・テヨン)はチュシンの星が輝いた日に生まれたのに対し、タムドクはその3日後に生まれたと聞かされ、そのように信じていたのだが、実はそれはウソ!すなわち、タムドクはチュシンの星が最も輝いた時に生まれたのだが、タムドクを産んだ3日後に亡くなった母親の願いどおり、その日をタムドクの誕生日にしていたというわけだ。
さらに、高句麗国に2人の王が不要であること明らかだから、神官からも「チュシンの王は命を狙われるので気をつけるように」「目立たぬように隠れて生きることが天のお告げ」と言われた父親は、王家の一員であったにもかかわらず、それ以来隠遁生活を送りながらタムドクの命を守り続けてきたというわけだ。タムドクは、いくら自分が太子であってもチュシンの星の下に生まれたホゲを蹴落としてまで自分が王になりたいと思ったことは1度もなかったが、こんな話を聞くとやはり「俺が王にならなければ」と方向転換・・・?いやいやそんなバカなことはありえない。ここでもタムドクは、ヤン王に対して「内乱が起きて国内の血が流れる。それでも父上はわたしが王になることをお望みですか?」と反論したが、今回のヤン王自身の退位とタムドクの新王即位式への決意はいかにも固そう・・・。
<タムドクとキハが遂に・・・>
タムドクとキハ(ムン・ソリ)が互いに想い合っていることは、はじめて蔵書閣(図書館)で出会った少年少女時代から明らかだが、太子のタムドクと神官のキハが2人きりで夜を過ごすチャンスなど、そう簡単に実現できるはずがない。ところが、第7話ではついにそのチャンスが・・・。
それは、タムドクが騎馬隊長のチョク・ファンから自害を求められた時、とっさにキハがタムドクに麻酔針を打ち、タムドクが倒れてしまったために生まれたもの。すなわち、その場に駆けつけてきたホゲに対して、キハは「必ず、明日の夜明けまでに戻ります」と約束したのに対し、ホゲは「太子に2度とクンネ城に戻らないように、2度は助けられない。太子が消えれば陛下も安全」と少し甘い決断を下したために生まれたワンチャンスというわけだ。
スクリーン上では露骨に2人のベッドインの姿は映されないが、流民たちが暮らす村にある小さな小屋の中で過ごす2人に何が起きたかは容易に想像できるはず。他方、ホゲがここで下した結論については、後日、大長老(チェ・ミンス)やガリョから烈火の如き怒りを買うことに・・・。
<大長老とホゲの路線の違いは・・・?>
火天会の大長老の最終的な狙いはチュシンの子孫と四神の神器を自らの手に入れることだが、そのためにはまずホゲを王位につけ、ホゲ政権の中で火天会が重要な役割を担わなければならないというのが当面の戦略。そのためにはキレイ事だけではダメで、多少陰謀めいた策略も必要不可欠というのがガリョの価値観。ところが、若いホゲはキョックの試合でもそうだったように、汚い手は使わず、正々堂々と民の信頼を得て王位を獲得してやるというもの。つまり、目標は同じでも、その手法には大きな差があるということだ。
現在大長老が仕掛けている陰謀は、3部族長の息子たちの拉致監禁、人質事件がヤン王の仕業であると信じこませることによって、タムドクの新王即位式を粉砕すること。そしてこの機会にタムドクを自害させてしまえば、ヤン王もやる気を失って退位するから、自然に王位はホゲに転がり込んでくるという計算だ。折りしもタムドクは、人質とされた3部族長の息子たちを救出するべく都を出ているところ。こんな千載一遇のチャンスをものにしないでどうするものかと、大長老の策略はすべてうまく展開しているように思えたが・・・。
2008(平成20)年2月27日記