2008年 03月 25日
恋愛の目的(韓国映画・2005年) |
洋08-82 ★★
<ホクテンザ1>
2008年3月16日鑑賞
2008年3月20日記
まずは、パク・ヘイル扮する男性教師の執拗な口説きとその品の無さにウンザリ!次に、「イヤよイヤよ」と逃げながらもそれになびいていく(?)カン・へジョン扮する女性教育実習生の姿にウンザリ!神聖な高校がこんな「恋愛の目的」の実験場になっていいの・・・?さらに、ケンカ別れしたはずの2人の再会とハッピーエンドの姿に唖然!「お前らバカか!」。思わずそう叫びそうになったが・・・。
本文はネタバレを含みます!!
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監督・脚色:ハン・ジェリム
イ・ユリム(英語教師)/パク・ヘイル
チェ・ホン(美術教育実習生)/カン・ヘジョン
チョ(先輩教師)/イ・デヨン
キム・ヒジョン(ユリムの恋人)/パク・クリナ
キム・ヨノ(ホンの恋人)/パク・チュンミョン
国語教師/ソ・ヨンファ
2005年・韓国映画・118分
配給/エスピーオー
<2人の主人公は?映画の舞台は?>
この映画の主人公は、高校の英語教師のイ・ユリム(パク・ヘイル)とそこへ美術の教育実習生としてやってきたチェ・ホン(カン・ヘジョン)の2人。教育実習生は学生だから普通年齢は22歳くらいだが、ホンはなぜか27歳。したがって、26歳のユリムよりも1つ年上だ。
こんな2人が主人公だから、舞台は当然学校が中心となるが、生徒に教えているシーンは全くなく、特に前半は学校を舞台とした男教師による女実習生への口説き活動ばかり。学校内での口説きでは限界があるとみた(?)ユリムは、飲み会の場や食事の場をさかんにセットし、さらにはモーテルへのお誘いから強引にホンのアパートを訪問しての口説きまで、そのしつこさと強引さはものすごい。そのエネルギーをもう少し生徒の教育に向けなければ・・・。
<ユリムの強引さとしつこさにウンザリ!>
ハン・ジェリムの監督デビュー作は、校庭のベンチに2人が座る冒頭のシーンから露骨なセリフが満載。「濡れました?濡れたでしょう?」「ちょっと待って、今は立てないんです。あそこが勃っちゃって」とは一体ナニ・・・?また、ユリムがホンの教育実習の指導担当になったことを奇貨として(?)、親睦を深めなければならないとの口実のもとに2人だけで飲みに行き、露骨に「君と寝たい」などと大胆発言を。さらに修学旅行先では、強引にホテルの部屋の中でホンに迫り、ジャージのズボンを脱がせて「5秒だけ入れるよ」と、ホンマにやってしまった!こりゃ、一体ナニ・・・?
こんな風に、ひたすらホンを口説くことにしかエネルギーの持っていき場がないユリムだが、実は彼には6年もつき合っている恋人キム・ヒジョン(パク・クリナ)がいるというから驚き。断られても、断られても、あれがダメなら次はこれで、と次から次からくり出してくる口説きの強引さとしつこさに、いい加減ウンザリ!
<ホンの対応のあいまいさにもイライラ!>
いくら指導担当の誘いであっても、イヤならはっきりイヤと言えばいいのでは?それとも、ホンはそれを言い出せない事情でもあるの?思わずそうカン繰りたくなるほど、ホンの対応があいまいなことにもイライラ!
「親睦を深めるため」に、どこまでつき合う必要があるの?時には恋愛論をぶちながら、時には酔ったふりをしながら、時には甘えながら、時には指導担当の権威を振りかざしながら、しつこく迫ってくるのがユリムの戦法だが、その狙いは単にエッチしたいだけの男の欲望にあることは明らかで、ホンがそれを読めないはずはない。ところが、ホンはいつもそれに乗ってしまい、修学旅行先ではついにズボンを脱がされ、5秒だけ入れられてしまうからそんなホンにもウンザリ!
カン・ヘジョンの女優としてのホンワカとした魅力が大好きなだけによけいにイライラして、途中で席を立とうかと思ったほど・・・。
<ホンにも近々結婚するお相手が・・・>
ユリムには6年間もつき合っているヒジョンがいるのと同様、ホンにも近々結婚する予定の恋人キム・ヨノ(パク・チュンミョン)がいた。ヨノは医者だから、高収入であるうえやさしそう。しかも、乗っている車はベンツだから、ユリムよりよほど上・・・?
ホンの結婚観はこの映画のストーリー展開の中で少しだけ語られるが、それが冷めているのは、27歳という年齢の他彼女の過去の男性問題に根がありそう。しかし何はともあれ、口説きを続けるユリムに対しては、はっきりと婚約者がいると断ればいいのにと思うのだが、ホンはいかにも優柔不断だから観ている側がイライラ。これではユリムの彼女ヒジョンもかわいそうだし、ホンの婚約者ヨノもかわいそう・・・。
<大胆なベッドシーンの必然性は?>
私はカン・ヘジョンという女優が大好きだから、ヌードシーンやベッドシーンはほんとに私が納得できる映画で演じてほしいもの。彼女がデビューしたチェ・ミンシク主演の『オールド・ボーイ』(03年)では結構大胆なヌードシーンを少し見せてくれた(『シネマルーム6』52頁参照)が、『恋愛の目的』ではそれ以上の大胆なヌード姿とベッドシーンを披露してくれるからビックリ。しかし私に言わせれば、そのシーンに「必然性」がないため、そこで彼女の大胆なヌードを見せるのはもったいない。
「イヤよイヤよも好きのうち」とよく言われるが、この映画におけるセックスアニマルのようなユリムの口説きに、結局応じてしまうホンの姿を観ていると、それなりの女性観を持っているつもりの私でも、女性に対する不信感が増大・・・。なぜ、ホンはあんな状況下で一緒にモーテルに・・・?モーテルの中で話をするだけ、などというバカな話を信じてついていったの・・・?ホンは、そんなバカ・・・?すると、あのベッドインは最初から予定のうえ・・・?
ホントに、この映画でみるカン・ヘジョン演ずるホンという27歳の実習生は、私には不可解・・・。
<ここまでやるか!>
ユリムとの「交際」に疲れ、モーテルでのベッドインにショックを受けた(?)ホンはしばらく学校を無断欠席。それを心配しかつイライラした(?)ユリムは、遂にホンのアパートまで出向いていくことになったが、ここでもバカげた光景が。すなわち、いくらドアを叩いても反応がないことにイラついたユリムは、なぜかホンは部屋の中に隠れていると読んだよう。そこで、無理矢理窓をこじ開けたり、挙げ句の果ては自分の車のドアミラーを潰して部屋の前まで持参し、窓のすき間からそれで部屋の中を覗き込み、布団の中に隠れているホンを発見。
そこで仕方なく部屋から出てきたホンの手からカギを奪って部屋の中へ強引に入り込んだから、その厚かましさにビックリ。ホンは婚約者も自分の部屋には入れないと言っていたはずだから、これには激怒して警察でも呼ぶのかナと思ったら、その後の展開は意外な方向に進むから、さらにビックリ!つまり、強引に部屋の中に入り込み、ベッドの上に座ってお茶を要求し、挙げ句の果ては一緒にビデオ鑑賞。そのうえ、何とベッドの中で2人はニャンニャン状態で翌朝まで・・・。
さらに、翌朝ユリムがベッドで目を覚ますと、「今日はクラス会に行きます」というホンの書き置きがあったうえ、朝食の用意まで。こりゃ、一体ナニ・・・?さらに私には到底考えられないユリムの行儀の悪さが、以降展開されていく。それは、1人でホンの部屋に残ったユリムが、タンスから机の引出しの中まで隅から隅まで調べていくこと。いくら何でも、こりゃ無茶苦茶。そして、引出しの中にしまってあった曰く因縁あり気なテープを、わざわざ切れていた電池を入れ替えてまで聞くというしつこさ。こんなユリムの姿を観ていると、韓国にはプライバシーの尊重という基本的人権の思想が全くないのでは、と本気で疑ってしまったほど。これによって一挙に韓国人が嫌いになりかけたが、そのテープに入っていた電話の声は、さて・・・?
<インターネットで大暴露!>
結局、女は強引に口説き続ける男に弱い動物・・・?この映画のホンを観ていると、そう思わざるをえないほど今や2人の仲はルンルン状態となり、ホンはヨノと別れる決心まで。そんな中ユリムが学校に出ていくと、「生徒から変な噂を聞いたけど・・・」と心配してくれていた先輩教師のチョ先生(イ・デヨン)から、パソコンを開いてみろと言われ、開いてみると、あっとビックリ。
そこにはホテルから出てくるユリムとホンの姿など、ヤバイ写真がテンコ盛り。そしてさまざまなコメントも・・・。これがインターネットで広がっているのだから、こりゃ学校中が上を下への大騒ぎとなったのは当然。
そんな騒ぎをまだ知らないホンは、2人のデート部屋と決めた(?)生徒たちの隠れ部屋にユリムの好物である唐揚げ弁当を持ち込んで待っているというノー天気ぶり。ところがイザ外に出てみると、生徒たちからジロジロと見られるから、何か様子がヘン・・・?
<ここでもユリムはイヤな奴!>
事態を収拾するべく、まず最初に説明を求めたのは、国語教師(ソ・ヨンファ)からユリムに対してだったが、ここでのユリムの答えを聞いていると、ホントに学校の教師なんて一切信用できないとあらためて実感!つまり、ユリムはホンとの肉体関係を堂々と否定し、シャーシャーとウソ八百を並べたてたわけだ。そして、次々と自分を正当化していったから、悪いのは一方的にホンの方に・・・。
あれ、こんな風景を以前に1度みたことがあるとホンが思ったのは当然。だって、ホンが今27歳になって教育実習生となっているのは、以前にある男性とある事件を引き起こし、その責任を一方的に押しつけられたためだから。すると、ここでもその二の舞いに・・・?
<セクハラ告発から事態は急転換!>
これによってユリムは無罪放免、名誉回復となりかけた途端、堪忍袋の緒が切れたホンは、「ちょっと待ってください!」「これはセクハラです!」と訴えたため、事態が急転換したのは当然。こうなるといくらユリムが弁解しても、話の具体性をみればホンの話に信憑性があることは明らか。これによって、警察の手に引き渡されたユリムの人生がお先真っ暗になったのは当然。他方、ホンはパワハラ教師、セクハラ教師の被害者だったことが明らかとなったのだが、にもかかわらずホンの気持がすっきりしなかったのは一体ナゼ?そんな気持が、奇妙なラストのシーンに結びつくことに・・・。
<それから数年後・・・>
教師をクビになったユリムは今予備校教師となっていたが、その教え方は相変わらずぞんざいでタバコばかりふかしているから、予備校でも教師失格・・・?
そんなユリムとホンがなぜかある日再会することになったからビックリ!さらに驚いたのは、そんな2人が居酒屋に入り、ユリムがホンに対して「お前の顔なんか2度と見たくない」「お前はそれでも人間か!」等々と酒を飲みながら悪口雑言の限りを尽くしていること。顔を見たくないのは当然だろうから、一緒に居酒屋なんかに入らなければいいのにと思うのだが、一体ユリムは何を考えてホンに対して今更そんな不平不満をぶちまけているの?
それ以上に気味悪いのは、そんなユリムの悪口雑言をホンがやんわりと受けとめながら聞いているばかりか、シャーシャーと「私が好きなのはあなただけ」ときたからビックリ!本気でハラが立ち、「お前らバカか!」「なぜこんな結末に!」と思わず叫びそうになったが・・・?
<ハッピーエンドはナンセンス!>
そう言えば、ユリムは「すぐに忘れることはできないから、せめて初雪が降るときまで君を忘れるための時間の余裕をくれ」などとキザな言葉でホンを口説いていたことがあった。それに対応するかのように、この映画のラストは、ラブホテルから出てきた2人が初雪に出会うシーン。なるほど、あの再会でケンカした後、2人はラブホテルに入り一夜を過ごしたわけだ。
それにしても、なぜこの映画に、こんなケッタイなハッピーエンドが・・・?このハッピーエンドはナンセンス!そう思うのは私だけではないはずだが・・・。
<なぜ、たくさんの賞を?>
この映画はハン・ジェリムの初監督作だが、これによってハン・ジェリム監督は大鐘賞新人監督賞を受賞した他、釜山映画批評家協会賞では作品賞、主演女優賞、脚本賞、新人監督賞など数々の賞を受賞している。しかし、前述のように私にはこの作品に関しては、それが全然納得できない。そればかりか、ユリムを演じたパク・ヘイルは大嫌いになったし、カン・へジョンというそれまで大好きだった女優も少しイヤになったほど。
さて、皆さんの採点は・・・?
2008(平成20)年3月20日記
<ホクテンザ1>
2008年3月16日鑑賞
2008年3月20日記
まずは、パク・ヘイル扮する男性教師の執拗な口説きとその品の無さにウンザリ!次に、「イヤよイヤよ」と逃げながらもそれになびいていく(?)カン・へジョン扮する女性教育実習生の姿にウンザリ!神聖な高校がこんな「恋愛の目的」の実験場になっていいの・・・?さらに、ケンカ別れしたはずの2人の再会とハッピーエンドの姿に唖然!「お前らバカか!」。思わずそう叫びそうになったが・・・。
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監督・脚色:ハン・ジェリム
イ・ユリム(英語教師)/パク・ヘイル
チェ・ホン(美術教育実習生)/カン・ヘジョン
チョ(先輩教師)/イ・デヨン
キム・ヒジョン(ユリムの恋人)/パク・クリナ
キム・ヨノ(ホンの恋人)/パク・チュンミョン
国語教師/ソ・ヨンファ
2005年・韓国映画・118分
配給/エスピーオー
<2人の主人公は?映画の舞台は?>
この映画の主人公は、高校の英語教師のイ・ユリム(パク・ヘイル)とそこへ美術の教育実習生としてやってきたチェ・ホン(カン・ヘジョン)の2人。教育実習生は学生だから普通年齢は22歳くらいだが、ホンはなぜか27歳。したがって、26歳のユリムよりも1つ年上だ。
こんな2人が主人公だから、舞台は当然学校が中心となるが、生徒に教えているシーンは全くなく、特に前半は学校を舞台とした男教師による女実習生への口説き活動ばかり。学校内での口説きでは限界があるとみた(?)ユリムは、飲み会の場や食事の場をさかんにセットし、さらにはモーテルへのお誘いから強引にホンのアパートを訪問しての口説きまで、そのしつこさと強引さはものすごい。そのエネルギーをもう少し生徒の教育に向けなければ・・・。
<ユリムの強引さとしつこさにウンザリ!>
ハン・ジェリムの監督デビュー作は、校庭のベンチに2人が座る冒頭のシーンから露骨なセリフが満載。「濡れました?濡れたでしょう?」「ちょっと待って、今は立てないんです。あそこが勃っちゃって」とは一体ナニ・・・?また、ユリムがホンの教育実習の指導担当になったことを奇貨として(?)、親睦を深めなければならないとの口実のもとに2人だけで飲みに行き、露骨に「君と寝たい」などと大胆発言を。さらに修学旅行先では、強引にホテルの部屋の中でホンに迫り、ジャージのズボンを脱がせて「5秒だけ入れるよ」と、ホンマにやってしまった!こりゃ、一体ナニ・・・?
こんな風に、ひたすらホンを口説くことにしかエネルギーの持っていき場がないユリムだが、実は彼には6年もつき合っている恋人キム・ヒジョン(パク・クリナ)がいるというから驚き。断られても、断られても、あれがダメなら次はこれで、と次から次からくり出してくる口説きの強引さとしつこさに、いい加減ウンザリ!
<ホンの対応のあいまいさにもイライラ!>
いくら指導担当の誘いであっても、イヤならはっきりイヤと言えばいいのでは?それとも、ホンはそれを言い出せない事情でもあるの?思わずそうカン繰りたくなるほど、ホンの対応があいまいなことにもイライラ!
「親睦を深めるため」に、どこまでつき合う必要があるの?時には恋愛論をぶちながら、時には酔ったふりをしながら、時には甘えながら、時には指導担当の権威を振りかざしながら、しつこく迫ってくるのがユリムの戦法だが、その狙いは単にエッチしたいだけの男の欲望にあることは明らかで、ホンがそれを読めないはずはない。ところが、ホンはいつもそれに乗ってしまい、修学旅行先ではついにズボンを脱がされ、5秒だけ入れられてしまうからそんなホンにもウンザリ!
カン・ヘジョンの女優としてのホンワカとした魅力が大好きなだけによけいにイライラして、途中で席を立とうかと思ったほど・・・。
<ホンにも近々結婚するお相手が・・・>
ユリムには6年間もつき合っているヒジョンがいるのと同様、ホンにも近々結婚する予定の恋人キム・ヨノ(パク・チュンミョン)がいた。ヨノは医者だから、高収入であるうえやさしそう。しかも、乗っている車はベンツだから、ユリムよりよほど上・・・?
ホンの結婚観はこの映画のストーリー展開の中で少しだけ語られるが、それが冷めているのは、27歳という年齢の他彼女の過去の男性問題に根がありそう。しかし何はともあれ、口説きを続けるユリムに対しては、はっきりと婚約者がいると断ればいいのにと思うのだが、ホンはいかにも優柔不断だから観ている側がイライラ。これではユリムの彼女ヒジョンもかわいそうだし、ホンの婚約者ヨノもかわいそう・・・。
<大胆なベッドシーンの必然性は?>
私はカン・ヘジョンという女優が大好きだから、ヌードシーンやベッドシーンはほんとに私が納得できる映画で演じてほしいもの。彼女がデビューしたチェ・ミンシク主演の『オールド・ボーイ』(03年)では結構大胆なヌードシーンを少し見せてくれた(『シネマルーム6』52頁参照)が、『恋愛の目的』ではそれ以上の大胆なヌード姿とベッドシーンを披露してくれるからビックリ。しかし私に言わせれば、そのシーンに「必然性」がないため、そこで彼女の大胆なヌードを見せるのはもったいない。
「イヤよイヤよも好きのうち」とよく言われるが、この映画におけるセックスアニマルのようなユリムの口説きに、結局応じてしまうホンの姿を観ていると、それなりの女性観を持っているつもりの私でも、女性に対する不信感が増大・・・。なぜ、ホンはあんな状況下で一緒にモーテルに・・・?モーテルの中で話をするだけ、などというバカな話を信じてついていったの・・・?ホンは、そんなバカ・・・?すると、あのベッドインは最初から予定のうえ・・・?
ホントに、この映画でみるカン・ヘジョン演ずるホンという27歳の実習生は、私には不可解・・・。
<ここまでやるか!>
ユリムとの「交際」に疲れ、モーテルでのベッドインにショックを受けた(?)ホンはしばらく学校を無断欠席。それを心配しかつイライラした(?)ユリムは、遂にホンのアパートまで出向いていくことになったが、ここでもバカげた光景が。すなわち、いくらドアを叩いても反応がないことにイラついたユリムは、なぜかホンは部屋の中に隠れていると読んだよう。そこで、無理矢理窓をこじ開けたり、挙げ句の果ては自分の車のドアミラーを潰して部屋の前まで持参し、窓のすき間からそれで部屋の中を覗き込み、布団の中に隠れているホンを発見。
そこで仕方なく部屋から出てきたホンの手からカギを奪って部屋の中へ強引に入り込んだから、その厚かましさにビックリ。ホンは婚約者も自分の部屋には入れないと言っていたはずだから、これには激怒して警察でも呼ぶのかナと思ったら、その後の展開は意外な方向に進むから、さらにビックリ!つまり、強引に部屋の中に入り込み、ベッドの上に座ってお茶を要求し、挙げ句の果ては一緒にビデオ鑑賞。そのうえ、何とベッドの中で2人はニャンニャン状態で翌朝まで・・・。
さらに、翌朝ユリムがベッドで目を覚ますと、「今日はクラス会に行きます」というホンの書き置きがあったうえ、朝食の用意まで。こりゃ、一体ナニ・・・?さらに私には到底考えられないユリムの行儀の悪さが、以降展開されていく。それは、1人でホンの部屋に残ったユリムが、タンスから机の引出しの中まで隅から隅まで調べていくこと。いくら何でも、こりゃ無茶苦茶。そして、引出しの中にしまってあった曰く因縁あり気なテープを、わざわざ切れていた電池を入れ替えてまで聞くというしつこさ。こんなユリムの姿を観ていると、韓国にはプライバシーの尊重という基本的人権の思想が全くないのでは、と本気で疑ってしまったほど。これによって一挙に韓国人が嫌いになりかけたが、そのテープに入っていた電話の声は、さて・・・?
<インターネットで大暴露!>
結局、女は強引に口説き続ける男に弱い動物・・・?この映画のホンを観ていると、そう思わざるをえないほど今や2人の仲はルンルン状態となり、ホンはヨノと別れる決心まで。そんな中ユリムが学校に出ていくと、「生徒から変な噂を聞いたけど・・・」と心配してくれていた先輩教師のチョ先生(イ・デヨン)から、パソコンを開いてみろと言われ、開いてみると、あっとビックリ。
そこにはホテルから出てくるユリムとホンの姿など、ヤバイ写真がテンコ盛り。そしてさまざまなコメントも・・・。これがインターネットで広がっているのだから、こりゃ学校中が上を下への大騒ぎとなったのは当然。
そんな騒ぎをまだ知らないホンは、2人のデート部屋と決めた(?)生徒たちの隠れ部屋にユリムの好物である唐揚げ弁当を持ち込んで待っているというノー天気ぶり。ところがイザ外に出てみると、生徒たちからジロジロと見られるから、何か様子がヘン・・・?
<ここでもユリムはイヤな奴!>
事態を収拾するべく、まず最初に説明を求めたのは、国語教師(ソ・ヨンファ)からユリムに対してだったが、ここでのユリムの答えを聞いていると、ホントに学校の教師なんて一切信用できないとあらためて実感!つまり、ユリムはホンとの肉体関係を堂々と否定し、シャーシャーとウソ八百を並べたてたわけだ。そして、次々と自分を正当化していったから、悪いのは一方的にホンの方に・・・。
あれ、こんな風景を以前に1度みたことがあるとホンが思ったのは当然。だって、ホンが今27歳になって教育実習生となっているのは、以前にある男性とある事件を引き起こし、その責任を一方的に押しつけられたためだから。すると、ここでもその二の舞いに・・・?
<セクハラ告発から事態は急転換!>
これによってユリムは無罪放免、名誉回復となりかけた途端、堪忍袋の緒が切れたホンは、「ちょっと待ってください!」「これはセクハラです!」と訴えたため、事態が急転換したのは当然。こうなるといくらユリムが弁解しても、話の具体性をみればホンの話に信憑性があることは明らか。これによって、警察の手に引き渡されたユリムの人生がお先真っ暗になったのは当然。他方、ホンはパワハラ教師、セクハラ教師の被害者だったことが明らかとなったのだが、にもかかわらずホンの気持がすっきりしなかったのは一体ナゼ?そんな気持が、奇妙なラストのシーンに結びつくことに・・・。
<それから数年後・・・>
教師をクビになったユリムは今予備校教師となっていたが、その教え方は相変わらずぞんざいでタバコばかりふかしているから、予備校でも教師失格・・・?
そんなユリムとホンがなぜかある日再会することになったからビックリ!さらに驚いたのは、そんな2人が居酒屋に入り、ユリムがホンに対して「お前の顔なんか2度と見たくない」「お前はそれでも人間か!」等々と酒を飲みながら悪口雑言の限りを尽くしていること。顔を見たくないのは当然だろうから、一緒に居酒屋なんかに入らなければいいのにと思うのだが、一体ユリムは何を考えてホンに対して今更そんな不平不満をぶちまけているの?
それ以上に気味悪いのは、そんなユリムの悪口雑言をホンがやんわりと受けとめながら聞いているばかりか、シャーシャーと「私が好きなのはあなただけ」ときたからビックリ!本気でハラが立ち、「お前らバカか!」「なぜこんな結末に!」と思わず叫びそうになったが・・・?
<ハッピーエンドはナンセンス!>
そう言えば、ユリムは「すぐに忘れることはできないから、せめて初雪が降るときまで君を忘れるための時間の余裕をくれ」などとキザな言葉でホンを口説いていたことがあった。それに対応するかのように、この映画のラストは、ラブホテルから出てきた2人が初雪に出会うシーン。なるほど、あの再会でケンカした後、2人はラブホテルに入り一夜を過ごしたわけだ。
それにしても、なぜこの映画に、こんなケッタイなハッピーエンドが・・・?このハッピーエンドはナンセンス!そう思うのは私だけではないはずだが・・・。
<なぜ、たくさんの賞を?>
この映画はハン・ジェリムの初監督作だが、これによってハン・ジェリム監督は大鐘賞新人監督賞を受賞した他、釜山映画批評家協会賞では作品賞、主演女優賞、脚本賞、新人監督賞など数々の賞を受賞している。しかし、前述のように私にはこの作品に関しては、それが全然納得できない。そればかりか、ユリムを演じたパク・ヘイルは大嫌いになったし、カン・へジョンというそれまで大好きだった女優も少しイヤになったほど。
さて、皆さんの採点は・・・?
2008(平成20)年3月20日記







