テネイシャスD 運命のピックをさがせ!(アメリカ映画・2006年) |
<GAGA試写室>
2008年6月9日鑑賞
2008年6月11日記
「テネイシャスD」とは、地上最高のロックバンド名。どの喉からこんな美声が?どの指からこんな美しいギター演奏が?誰もがそう思う、メタボな2人の中年男が、「指輪」ならぬ「運命のピック」を探す旅はおバカ、おバカのオンパレード。そんなギャグ映画がなぜR-15指定に・・・?音楽好きのあなたなら、その下ネタ満載の歌詞を含めて、十分楽しめるはず。
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監督・脚本:リアム・リンチ
製作総指揮:ベン・スティラー
脚本・製作:ジャック・ブラック、カイル・ガス
JB/ジャック・ブラック
KG/カイル・ガス
リー(ピザ配達人)/J・R・リード
ギターショップの店長/ベン・スティラー
ディオ/ロニー・ジェイムス・ディオ
バド・ブラック(JBの父親)/ミート・ローフ
謎の男/ティム・ロビンス
2006年・アメリカ映画・93分
配給/プレシディオ
<この映画は一体ナニ・・・?>
実在のロックバンド「テネイシャスD」のジャック・ブラック(1969年生まれ)とカイル・ガス(1960年生まれ)の2人が、ロックンロール歴史博物館に眠っている「運命のピック」を探す旅は、『ロード・オブ・ザ・リング』と同じような(?)アドベンチャーがいっぱい!
おじさん2人の旅らしく、時に「目的をとるか、女をとるか」でケンカ別れをしたり、時にジャック・ブラックが幻覚キノコに幻惑されたりと、おバカな行動を続けながら、遂にロックンロール歴史博物館に到着。赤外線で厳重に防御された最後の障害を○○芸で突破した2人は、遂に「運命のピック」を手に入れたが・・・。
<メタボな2人から、なぜこんな音楽が・・・?>
近時日本ではメタボ退治が大問題となり、メタボ検診が始まるらしい。しかし、ばかデカいハンバーガーやばかデカい袋に入ったポテト、ポップコーンを日常的に食べているアメリカ人に基準オーバーが多いのは当然。しかして、ジャック・ブラックもカイル・ガスも明らかにメタボリック症候群だから、男としての魅力はゼロ。
ところが、ジャック・ブラックのような太っちょ中年男の喉から、どうしてあんなキレイな声が出るの・・・?また、ジャック・ブラックをはるかに上回るメタボ度の上、ハゲというハンディキャップまで背負っているカイル・ガスの指から、なぜあんなすごいギターの音が出るの・・・?そう考えると、メタボ退治にうつつを抜かすより、人間としてそれぞれが持つ才能を磨く方が大切では・・・?
<R-15指定とされた理由は・・・?>
美しいメロディには美しい歌詞がふさわしい。かどうかは大いに疑問。とりわけ、ロック音楽ではそう。そのことが、この映画を観ていると、そして「テネイシャスD」の音楽を聴いているとよくわかる。
少年時代のジャック・ブラックが家出同様に1人ハリウッドへ旅立ったのは、彼の作詞には放送禁止用語を含む、厳格なカトリックの家庭では聞くに耐えない下ネタ言葉のオンパレードだったため。大人になると、その才能にさらに磨きがかかったらしく、「テネイシャスD」の美しいバラード曲『ファック・ハー・ジェントリー』の歌詞は、「君とファックしたい」「君にハメたい」「君を突きまくりたい」「君をほじくりたい」という何ともすごいもの。もっとも、英語がロクにわからない私には、そのハードな歌詞をじっくり味わう能力はないのだが・・・。
こんなおじさん2人を主人公としたおバカなコメディ音楽映画がR-15指定とされた理由は、まさにその過激な下ネタ満載の歌詞のため。
<音楽好きの人は是非!>
この映画はミュージカルではなく、美しい音楽満載のギャグ映画、おバカ映画。したがって、ミュージカル映画はキライという人でも違和感はないはず。もっとも、ホントにこの映画を楽しむためには、ジャック・ブラックとカイル・ガスの音楽全般についてもっと勉強することが必要だし、ホントに英語力を身につけたうえでその曲を聴きたいもの。
しかし、そこまでいかなくても、気楽に楽しむことができるから、音楽好きの人は是非!
2008(平成20)年6月11日記