LAW DE SHOW [23] 『フィクサー』 |
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新聞記事 大阪日日新聞2008年4月掲載分
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甘ったれるな! 日本の弁護士
日本では法曹人口の増員問題で弁護士会が二分しており、近い将来法科大学院や裁判員制度にまで波及しそう。
一方、米国では①巨大事務所に所属しながら法廷弁護士になれないフィクサー(隠語で、もみ消し屋)弁護士マイケル(M)②農薬汚染の集団訴訟被告U・ノース社の社内女性弁護士カレン(K)③U社担当弁護士アーサー(A)らが大活躍だから、取り巻く情勢は大違い。
物語の核心は、訴訟終結を目指すU社に有利な和解話をぶっ飛ばすかもしれない“ある書類”の登場! 上品な日本の訴訟活動と違い、米国ではヤミ勢力の活用を含め何でもあり! それを知り自責の念にかられ奇妙な行動に走ったAは無惨な最期。
こうなるとMの出番だ。Aは自殺ではなく殺された、そう直感したMの証拠収集活動は強引で違法だが、合理性あり。殺人を立証する証拠と“あの書類”への到達目前? そんな時、Mの車が突然爆発炎上する。これはKの指示で動くヤミ勢力の仕業? 米国では和解に向けた彼らの活動はまさに命懸け。遂にMも犠牲に?
クライマックスは、手に汗握るMとKの直接対決。U社の秘密を握ったMがここで打つ一世一代の大芝居とは? その駆け引きの勝者は? あっと驚く結末は意外と日本的?
この映画を観れば、法廷はダメなMでも証拠収集術や人間の心理分析を心得たいい意味での引っ掛け術、騙し術、ハメ落とし術のすごさが分かる。
日本の弁護士も既得権益の上で甘ったれることなく、こんなMのフィクサー能力を含めもっと学ぶ事があるのでは?